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プロフィール |
Author:徳衛門
ほんのひとり言
青い空と酒があれば どこだって住めるさなどと 若者じゃあるまいし
しかし年は気にせず 姿かたちも忘れてしまい
世間様に恥と顰蹙を 撒き散らしながらも 生きてます
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日本とフィリピン 往復おやじのひとりごと フィリピンには愛しき妻子? 日本には世話のやける爺婆? こちらを立てればあちらが立たず? どちらに行っても肩身がせまい・・・ ハズですが・・・ 大きな顔してエンジョイしてます |
ユニ~クな先生 |
昨日、村田先生のことを書いたので、ついでにもうひとり
この人がまたユニ~クというか 音楽の先生でしたが、、、
最初は「なに、この人、、、」
プライドが高そうというか、何かクセを感じる人でした
なんとなく、、、音楽の先生って苦手のタイプの人が多い
そんなイメ~ジがありますよね
授業が始まると、まず最初に クラス全員に一人づつ最低音と最高音を出させ
テノ~ルとかバス、アルト、ソプラノと4組に分け
さささ~っと黒板に4組の楽譜を書き あとは譜面読みから始まり、パ~ト別の練習
大体できるようになると全員でコ~ラス
それでも不思議と1時間が終わる頃にはコ~ラスになっているのです
それを毎回毎回、別の曲を使い
ただひたすら、、、譜面読み、パ~ト練習、コ~ラス練習のみ
普通、音楽の時間って
クラシックのレコ~ドをきいたり 楽器演奏したり、、、ですよね
しかしこの先生、、、そんなもの関係なし
だいたい、、、教科書なんてまったく使うことなんてないですし
1年の最後の授業の日、1回開いただけ 時間にすると10分間ぐらい、、、
先生曰く
「生徒を持っても1年に1回も教科書を開かせなかった」なんて
しゃ~しいこと言うのがいるからな 10分だけ我慢せいよ
まあ変わっているというか 自分の信念でやっているのでしょうが、、、
普通の人ではなかったですね
話は前後しますが、そんなことを毎回繰り返して 最初の中間テストの時期がやってきました
昔は中間考査、、、なんて言ってましたが、、、
予定表を見ると 3日間の予定で各教科の時間割が書いてあります
そのなかに音楽の文字
「は~~???」
ちゃんと1時間の予定で入っています
だいたい音楽のペ~パ~テストがあるってこと自体 おかしいですよね
まあ必然的に 左側に有名な作曲家の名前、右側に代表作が並び 鉛筆で線を引く
なんてことになるハズ、、、なのですが
有名な作曲家の代表作なんて
1回も教科書なんて開いたことないし レコ~ドすら聴いたこともないし
それでどうやってテストをするんかい、、、?
全員、謎でしたね
「いったいあの先生、なに考えているんだい?」
不可解な気持ちのままその当日 音楽のテストの時間がやってきました
紙を1枚づつとり後ろに回していきます 最後の者が受け取るのを見届けて
「よし、紙をひっくり返し表を向け まず1年3組と名前をフルネ~ムでしっかりと書け」
言われた通りにします
「書き終わったら、始め!」
号令とともにスタ~ト!、、、のつもりでしたが、、、
「なんじゃ、、、これ、、、」
2小節にオタマジャクシが並んでいて続いての4小節は5線譜のみ、、、
キツネにつままれたような気持ちで その上に書かれた一行の文字を読んでみると
最初の2小節にあわせ残りの4小節を創作せよ
目が点ですよね、、、
13歳のガキに作曲せい!ということか? それも音楽学校ならいざ知らず、、、ただ福岡市立の中学校で
どこにそんなことを言うヤツがおるんかいな、、、と思いつつも
テストですから逃げるわけにもいかず
「フ、ム、ホ~、る、る、らろ~」
テキト~ですけどね
テストが終わって
「おまえ、どう思うか?これ~」
「オレは鉛筆転がしたぞ」
「鉛筆は六角形やろドレミファソラシ、、、1個足らんやんか」
「おれはシが好かんし、足らんかったから外した」
みんなすごいことになってましたね
答案が返って来てからもまたこの先生 以前と変わらず、、、
譜面読み、パ~ト練習、コ~ラスの練習
たまにうまくそろって早く終わると先生の話
「オレは先生になる前、ダンプに乗っていた」
「ハ~プを習いに東京まで毎月夜汽車に乗って往復 ただ授業料がムチャクチャ高くて1時間だけだったけど しかし毎月通ったよ2年間、東京の宿に1泊することもなしに」
「ほんとうに、、、どうせ乗るならタクシ~に乗りたかったね タクシ~だと客が勝手に乗って勝手に降りてくれるし」
「ダンプはね~、積むときもスコップ そしてオレみたいな若造は下ろす時もスコップ使わなきゃいけないところばかり 全然ダンプの意味がないんだ ただ、タクシ~の免許取る金がなかったから乗ってたけどね」
体は細いし、全然そんな風には見えない人でしたけど、、、
「ふ~~ん」と思いつつも、、、
次の音楽の時間は
もちろん、、、
譜面読み、パ~ト練習、コ~ラス
何も変わることはありません
ただいつも先生が作った曲ばかりだとさすがに皆も飽きるので
その頃流行っていたり、みんながよく知っている曲を その場で4部合唱の譜面を作り
みんなで歌ってました
そして卒業前
最後の授業のとき
「オレは中学校の音楽教師としては良い先生か悪い先生かわからない しかし、音楽の先生としては間違っていないと思っている この3年間で全員が難しい譜面でなければ 読めるようになったし、 歌えるようになった それに創作ができるようになった 最初の2小節の譜面が読めなくちゃあとの曲は作れないし
1年生の最初の中間テスト 8割の人が曲になっていなかった まあピアノを習っている人とか楽器ができる人はそれなりに作っていたけど
それが期末になると少し上がってきて、2学期3学期 そしてそれを3年間続けると 曲の良し悪しは別にして、とりあえず全員作ったものが曲になっている
まあ音楽って楽しむものだけど 聴いているだけじゃなく 自分で歌ったり演奏したりできればもっと楽しむことができる
今、全員が基礎の基礎は終わったし、出来るようになった これからもこの基礎を発展させて自分で音楽を楽しんでくれ それが歌だろうが、ギタ~だろうが、ピアノ、ハ~モニカ、なんでもいいから」
「へ~~~」でしたね
出来る者だけが楽しむんじゃなくて 全員が出来るようにさせる
遠大な計画があったのですね。3年計画で、、、
まあ今の世の中じゃ難しいかもしれませんが
自分の信念というか、、、
もちろん市の予算を組んで配布される教科書を市の職員が使わせない
いろいろあったでしょうが、、、
それにも負けず、へこたれず
なかなかすごい人がいましたね
音楽の先生のこと書いたので
曲にしましょうか
JUN MIYAKE 「Andy Warhol」
Andy Warhol
なかなか良い曲ですね
ついでに、、、
高校に入って 私の中学から来た者は、かんたんな譜面だったら全員読めるのです
「どうして~?」
顔だけ見ると、とてもそんな風には見えないのですが もちろん私も含めて、、、
女の子がびっくりしていましたね
そしてポツリと
「私もそんな先生から習いたかったな」と、、、
そして、そのままシンガ~ソングライタ~になれればよかったのですが
それとこれとは
また別だったようです
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